転職マニュアル・ポイント
STEP4面接
面接に受かる「人柄」の重要な3ポイント
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- 接官への態度、挨拶や聞く姿勢にも注意を払う
- 応募先の研究をし、積極的なアピールを心がける
- 迅速かつ的確な返答に心がけ、よく聞かれる質問は事前準備を行う

採用側が薬剤師の皆様に求めるポイントを大別すると、経験、勤務条件の合意、人柄の3点です。経験と勤務条件の合意については、コンサルタントが事前確認と調査、綿密な交渉も行ないますので特に心配には及びません。重要なのは人柄です。ここでは、面接に受かる「人柄」を3点に分けてお話します。
- 面接官への態度
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話す"内容"はもちろんの事、人柄が顕著に現れる“態度”も採用の大きな判断基準です。面接では自分が伝える事ばかりに一生懸命になりがちですが、挨拶をする、聞く姿勢を見せるといった点にも気を配るようにしましょう。具体的には、面接開始前の「宜しくお願いいたします」や面接終了時の「ありがとうございました」等の挨拶や、面接官が話をする際の聞く姿勢、目線、相槌などがあげられます。これらは人柄が顕著に現れますので、充分に注意を払いましょう。
- 企業または医療機関への積極性
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面接において、その企業、医療機関に対する積極性は、志望度合を計る重要な要素になります。発言をする際、「ホームページを拝見したのですが…」「○○制度を行っているとお伺いし…」などの言葉を添えるだけで、事前に企業や医療機関について調べている事が伝わり、「興味を持っている」と面接官に好印象を与える事が出来ます。応募書類の作成時同様、応募先のホームページ等を確認し、その企業に合った自分のアピールポイントを伝えましょう。
- 迅速かつ的確な返答
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面接に受かるためには、面接官の質問に対し迅速かつ的確な返答が求められるため、事前準備が大切です。「退職理由」などよく聞かれる質問の答えを用意しておきましょう。(ネガティブな退職理由である場合、ポジティブな言葉に変換して伝え、前職の批判は避けてください。)その際、志望動機とのつじつまが合わなかったり、話が組み立てられていないと、コミュニケーション能力がないと判断され落とされてしまいます。しっかりと準備をして挑みましょう。
面接官によく聞かれる質問とGoodアンサー集



- おさえるポイント
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面接官は、あなたの第一印象、コミュニケーション能力、職務経験の概略、
その経験が自社で生かせるものなのかを、 自己紹介から見極めています。
限られた面接時間の中で、いかに自分をアピールするかが先行するあまり、必要以上に喋り過ぎてはいけません。あくまでも、今までのあなたの「仕事」についての自己紹介です。まずは、簡潔に経歴を説明しましょう。詳しい実績や成果は後の質疑応答で徐々に伝えていく方がベターです。


感じているのですが、もっと専門性の高い薬剤師を目指していきたいという気持ちが強くなりました。
現在、興味を持っている医療分野は在宅医療です。私の勤める会社は在宅医療にあまり力を入れない
方針ですので、力を入れている会社への転職を決めました。在宅医療を通して地域の皆様へ貢献して
いきたいと考えています。

- おさえるポイント
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面接官は、退職理由から自社における組織適応力、ストレス耐性、キャリアプランをチェックしています。
「〜が嫌だから辞めた」という退職理由ではなく、「〜を実現したいから辞めた」という退職理由を評価されます。
実際に転職を考え始めた理由がネガティブだったとしても、それはきっかけに過ぎないと考え、
「〜という目的を果たすために転職活動を行っている」というようにポジティブな理由を伝えましょう。


薬剤師の方はいつもどんなに忙しそうでも丁寧にお薬の説明をしてくれました。
自分もそんな職業につき、薬学を持って人々の支えになりたいと考え薬剤師になりました。

- おさえるポイント
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薬剤師としての原点を尋ねる質問です。あなたのパーソナリティを知るために聞いています。
素直とはいえ、「企業の方針で全員取得する必要があったから」や「なんとなく資格を一つ取得して
みたかったから」など、受動的な回答ではなく、能動的で積極性を感じられる回答を心掛けましょう。
ポジティブなきっかけとそれによる将来の展望まで話できると良いです。


例2)しばらく病気療養をしておりましたが、今は完治しております。新天地で即戦力になれる様に転職活動の傍らで最新の薬の勉強をしております。

- おさえるポイント
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「今は問題ありませんが、病気になりしばらく療養しておりました」など、事実を正直に述べるだけでは面接官の不安を払拭することはできません。今後どのように仕事に取り組んでいくつもりなのかも併せて伝えましょう。



- おさえるポイント
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この質問では、キャリアチェンジの理由から、 あなたの仕事への意欲と今後のキャリアビジョンを見極める意図があります。面接官は「前職の仕事が嫌で辞めたのでは?」「新たな仕事について本当に理解しているのか?」と疑問を持ちます。キャリアチェンジをしようと考えた明確な理由と共に、新しい仕事で必要とするスキルや知識を自己啓発しているといった回答を加えることで、アピール要素となり、面接官は好感を持ちます。


その反面、物事を真面目に捉え過ぎるきらいがありますので今後はより柔軟な発想・考え方を身に付けていきたいと思っています。

- おさえるポイント
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面接官は、あなたの長所と共に、短所が業務に支障を与えることがないかを把握するためにこの質問をします。短所はマイナスイメージになるという理由で、「短所は特にありません」と答えるのはいけません。誰にでも弱みとなるような部分はあるものです。完璧な人という受け取られ方ではなく、自己分析ができていない・自分に甘い人という印象を持たれてしまいかねないので注意しましょう。



- おさえるポイント
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せっかく採用しても結婚を理由に辞めることがないか、 仕事に対しての価値観やキャリアプランを持っているかといった点を知るためにこの質問をします。
もし結婚後に続ける意思がなく、「結婚後は退職することになるかもしれません」という回答をした場合、仕事への意欲が欠けていると判断され、採用されることは難しいと認識しておきましょう。


自身に足りないスキル・経験は何かと常に自問してきた結果、新たな職場で経験を積みスキルアップすることの必要性・重要性を感じ転職をしてきました。
転職で経験した仕事を通し、自身の仕事に関しての考え方や将来のビジョンがはっきりしてきましたので、今までの経験を活かして、今後は貴社に精一杯貢献していきたいと考えております。

- おさえるポイント
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面接官は転職回数が多い応募者に対して、自社でも定着せず辞めてしまうのではと考え、この質問をします。
「どの企業にも高い志を持って入社しましたが、運がなく長期で働くことができませんでした」と、企業側の問題で転職を繰り返したという伝え方はいけません。面接官は、自分に非はなく周りや環境を理由にしようとする応募者にマイナスな印象を持ちますので注意しましょう。


そのうえで質問したいのですが、御社で現在、産休や育休を取得されている方はいらっしゃいますか?

- おさえるポイント
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既婚者であれば子供ができたら辞めてしまうことを懸念し、この質問を投げ掛けます。
結婚についての質問と同様に仕事を続けていく意志について確認をしていますので、続けていくという回答が望まれます。
もし出産後に続ける意思がない場合、「子供が生まれた場合は、退職することになるかもしれません」など、正直に答えてしまうと採用は難しいということを認識しておきましょう。



- おさえるポイント
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あなたの職務能力や人間性に関心があれば、具体的な入社可能時期について質問をします。
現職の退職時期に折り合いがついていなく、「数カ月以内は・・・」と先延ばしにするのはいけません。
在職中であれば、面接前に退職に関する就業規則を確認し、引き継ぎに要する期間を考えたうえで入社可能時期を回答できるようにする必要があります。



- おさえるポイント
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転職活動状況、他社の評価、あなたの中での自社の位置付けを把握する意図からこの質問をします。
実際は複数社受けていて、「御社しか受けておりません」と回答することは入社意思をアピールすることにはつながりません。離職中であれば、他社を受けていないという回答はかえって不自然だと感じる面接官もいます。


しかし、個人経営ですので異動もなく、仕事は完全にルーチン化。いろいろな診療科や処方例を扱う機会もなく、スキルがどんどん落ちている気がして、転職を決意しました。
御社のホームページを拝見し、一人一人の顧客にじっくりと向き合うことで多くの人に喜ばれることを目指すという企業理念に共感し、ぜひ御社で働かせていただきたく応募しました。

- おさえるポイント
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同業他社にはない応募先企業の特徴を述べ、自分の経験や強みが生かせるポイントを説明します。また、その企業で何がしたいのか、どのように貢献できるのかを具体的に述べるとより良い回答になります。
美辞麗句を並べる、または、どこの企業にでも当てはまる回答はNGですので気をつけましょう。
給与や勤務時間、福利厚生面など条件面を理由にする場合は、言い回しに気を付け「条件だけで選んだ」と思われないように注意しましょう。